ウイルス対策ソフトを入れたらネットが遅い|原因と直す順番
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ウイルス対策ソフトを入れてから、ページの表示やダウンロードが遅くなった。回線を疑って速度を測っても、はっきりしないと困ります。
ウイルス対策ソフトがネットを遅くする原因は、主にWeb通信の検査と、2本のソフトの同時稼働です。 原因かどうかは、同じWi-Fiにつないだスマホなど別の端末と比べれば見分けられます。直すときも保護は切らず、更新と重複の解消から順に試します。
この記事では、遅くなる仕組み、見分け方、守りを残したまま直す順番を並べます。最後に、ソフトを選び直すときの基準も扱います。
ネットが遅くなる3つの仕組み
ウイルス対策ソフトがネットを遅くする場面は、主に3つあります。
- Web通信の検査:ブラウザやメールの通信を、ソフトが間に入って中身を確かめる。暗号化された通信(https)も、いったん中身を開いて検査する製品が多い
- ダウンロード時の検査:ファイルを保存するたびに中身を確かめる。大きなファイルほど完了までの時間が延びる
- ファイアウォール:出入りする通信を一つずつ許可・拒否する。設定が合わないと、つながるまでに待ちが生じる
ページの表示が全体的に重いなら、まずWeb通信の検査を疑います。 たとえばESETは「SSL/TLS」という機能で暗号化された通信を検査し、個人向け製品では最初から有効になっています(ESET公式サポート・最終確認日:2026-10-07)。
もう1つ多いのが、ウイルス対策ソフトが2本同時に動いている状態です。乗り換えのときに古いソフトが残ると、同じ通信を2回検査することになります。
まずソフトが原因かを見分ける
見分ける方法は、同じWi-Fiにつないだ別の端末と比べることです。スマホなど別の端末では速く、ソフトを入れたパソコンだけ遅いなら、パソコン側に原因があります。 別の端末も遅いなら、回線やルーターの問題です。ウイルス対策ソフトの設定を変えても直りません。
パソコン側が怪しいときは、次の順で絞り込みます。
- ブラウザを変えて試す(EdgeとChromeなど)。片方だけ遅いなら、ブラウザの拡張機能が候補
- タスクマネージャー(Ctrl+Shift+Esc)の「プロセス」でネットワークの列を見て、通信の多い処理を確かめる
- 「設定」の「アプリ」で、ウイルス対策ソフトが2本入っていないかを見る
VPNを使っている場合は別に考える
VPNを使っているなら、遅さの原因がVPN側のこともあります。VPNを切って速くなるなら、VPNが遅い原因の切り分け方から確かめてください。VPNとウイルス対策ソフトの組み合わせでつながらない場合は、併用でつながらない時の直し方にまとめています。
直す順番は守りを残す手から
ウイルス対策ソフトが疑わしい場合も、保護を切るのは最後の確認にとどめます。上から順に試し、効果がなければ次へ進みます。
ウイルス対策 | ネットが遅いときの対処
ネットの遅さを直す5つの手
上から順に試すと、守りを残したまま原因を絞れます
| 守りへの影響 | 手間 | 効きやすい症状 | |
|---|---|---|---|
| ソフトを更新して再起動 不具合の修正を取り込む | ○ 検査は続く | ○ 数分で終わる | △ 入れた直後からの遅さ |
| 2本目のソフトを消す 乗り換えの消し残し | ○ 1本は動き続ける | ○ アンインストールのみ | ○ 全体的な重さ |
| 拡張機能の重複を整理 ブラウザ側の検査 | ○ 本体の検査は続く | ○ 拡張を1つ止めるだけ | △ 特定のブラウザだけ遅い |
| 特定アプリを検査から外す 信頼できるアプリに限る | △ 外した通信は検査されない | △ 設定画面が深い | △ 特定アプリだけ遅い |
| Web検査を切る 原因の確認だけにする | × 通信の検査がなくなる | △ 戻し忘れが起きやすい | △ 確認用にとどめる |
- ※どの手を使っても、ウイルスを100%防げるわけではありません
- ※設定の名前と場所は製品とバージョンで異なります
セキュリティくらべ
1. ソフトを更新して再起動する
最初に、ウイルス対策ソフトとWindowsを最新にして、パソコンを再起動します。入れた直後から遅い場合、更新で通信まわりの不具合が直ることがあります。手間が少なく、守りも変わりません。
2. 2本目のウイルス対策ソフトを消す
ウイルス対策ソフトが2本入っていたら、使わないほうを消します。新しいパソコンに最初から入っていた体験版が残っている例もあります。2本を同時に動かしても守りは2倍にならず、検査が重なる分だけ遅くなります。
消すときは、ソフトの提供元が配る削除ツールを使うと消し残しが減ります。手順はウイルス対策ソフトの乗り換え手順にまとめています。
3. ブラウザの拡張機能の重複を整理する
ウイルス対策ソフトの多くは、危険なサイトを知らせるブラウザ拡張機能を一緒に入れます。別の会社の拡張機能も入っていると、同じページを二重に確かめることになります。使っていないソフトの拡張機能は、ブラウザの拡張機能の管理画面から外します。
拡張機能そのものの安全性も気になる場合は、危険なChrome拡張機能の見分け方で確認できます。
4. 特定のアプリだけ検査から外す
オンライン会議やクラウド同期など、特定のアプリだけ遅いなら、そのアプリの通信を検査から外す方法があります。ESETの公式ヘルプでは、「詳細設定」の「保護」→「SSL/TLS」にある「アプリケーション検査ルール」で、アプリごとの扱いを変えられます(最終確認日:2026-10-07)。ESETの詳細設定は、メイン画面でF5キーを押すと開きます。
外したアプリの暗号化された通信は、ソフトの検査を通らなくなります。 外すのは、公式ストアや提供元から入れた、出どころのはっきりしたアプリだけにします。ブラウザ全体を外すと検査の意味がなくなるため、外しません。
5. Web検査を切るのは確認だけにする
Web通信の検査を切って速くなるか試す方法もあります。ESETの公式サポートは、SSL/TLSの検査を切ると暗号化された通信は検査されなくなると明記しています。試すなら短時間にとどめ、知らないサイトを開かず、確認が終わったら必ず元に戻します。
切って速くなった場合も、切ったまま使い続けるのは避けます。手順4のアプリ単位の除外か、ソフトの選び直しで解決します。
やってはいけない3つの対処
ネットの遅さを早く直したくても、次の3つは守りに穴をあけます。
- ウイルス対策ソフトを消して、Windows標準の保護も切る:何も守っていない状態になる
- ブラウザやダウンロードフォルダを丸ごと検査から外す:外から来るファイルと通信が素通りになる
- 「ネットを速くする」とうたう無料ツールを追加で入れる:出どころの不確かなソフトが増え、かえって危険が増える
ウイルス対策ソフトを消しても、Windowsでは標準のWindowsセキュリティが代わりに動きます。標準の保護がオフのまま戻らない場合は、「ウイルス対策がオフ」と出る原因と直し方を参考にしてください。
選び直すなら設定の細かさと体験版で決める
設定を見直しても遅さが気になるなら、ソフトを選び直す手もあります。ネットの速さの感じ方は回線とパソコンで変わるため、自分の環境で試してから決めます。 基準は2つです。
- Web検査の細かい設定ができるか:アプリ単位で検査の扱いを変えられると、遅いアプリだけ調整できる
- 買う前に自分の回線で試せるか:体験版で、ふだん使うサイトやアプリの速さを確かめられる
ESETは、SSL/TLSの検査モードを自動・対話・ポリシーベースの3つから選べます。アプリごとのルールも設定できます(ESET公式ヘルプ・最終確認日:2026-10-07)。30日間の無料体験版があり、キヤノン(国内販売元)の案内では製品版と同じプログラムで、製品版に切り替えるときに入れ直しは要りません。
料金は、ESET HOME セキュリティ エッセンシャルのダウンロード版で、1台1年4,750円(税込)です。月額475円(税込)の支払い方もあります(キヤノン公式の価格ページ・最終確認日:2026-10-07)。
体験版を入れる前に、今のウイルス対策ソフトは消しておきます。2本が同時に動いた状態で試すと、遅さの原因を見誤ります。
ESET以外の製品と比べてから決めたい人は、ウイルス対策ソフトの選び方で基準ごとに整理しています。
よくある質問
Q. ウイルス対策ソフトを入れると、回線の速度そのものが落ちるのですか? A. 回線の速さは変わりません。遅くなるのは、パソコンの中で通信を検査する時間の分です。同じWi-Fiの別の端末が速いままなら、回線ではなくパソコン側の処理が原因です。
Q. 速度測定サイトの数値は変わらないのに、ページの表示だけ遅いのはなぜですか? A. 速度測定は大きなデータを一度に流しますが、ページの表示は小さな通信を何度も繰り返します。通信のたびに検査が入ると、測定の数値は同じでも表示は遅く感じます。
Q. Web検査を切れば速くなるなら、切ったままでいいですか? A. すすめません。ESETの公式サポートは、切ると暗号化された通信が検査されなくなると説明しています。特定のアプリだけ遅いならアプリ単位の除外、全体が遅いならソフトの選び直しで対処します。
Q. Windowsセキュリティだけなら、ネットは遅くならないですか? A. 一律には言えません。ダウンロードしたファイルの検査はWindowsセキュリティでも行われます。他社ソフトと比べるなら、同じ回線とパソコンで体験版を入れて、ふだん使うサイトの表示を比べると判断できます。
Q. スマホのセキュリティアプリでもネットは遅くなりますか? A. 製品によっては、通信を検査するためにVPNの仕組みを使います。スマホで遅くなった場合は、アプリの「Web保護」などの機能を一時的に止めて比べると、原因かどうかを確かめられます。
こんな人はこう直す
- 入れた直後から遅い人:ソフトとWindowsを更新して再起動します。
- 乗り換えたばかりの人:古いソフトや体験版が残っていないかを確かめ、1本にします。
- 特定のブラウザだけ遅い人:使っていないソフトの拡張機能を外します。
- 会議アプリなど特定のアプリだけ遅い人:出どころのはっきりしたアプリに限って、検査から外します。
- 別の端末も同じように遅い人:ウイルス対策ソフトではなく、回線やルーターを調べます。
- 設定を変えても遅さが気になる人:Web検査を細かく設定できるソフトを、体験版で試してから選び直します。
※料金・条件は執筆時点のものです。最新は各公式でご確認ください。
あわせて読みたい
参考にした情報
- ESET サポート「[KB3126] Disable SSL/TLS filtering in ESET home and small office products for Windows」 https://support.eset.com/en/kb3126
- ESET ヘルプ「SSL/TLS」 https://help.eset.com/eis/18/ja-JP/idh_config_epfw_ssl.html
- キヤノン「価格|ESET HOME セキュリティ エッセンシャル」 https://personal.canon.jp/product/app/eset/lineup/essential/price