不在通知SMSのリンクを押してしまった|段階別にやること
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荷物を待っていた日に「不在のため持ち帰りました」というSMSが届き、ついリンクを押してしまった。押した直後に偽物だと気づいた人に向けた記事です。
先に結論を書きます。リンクを開いただけなら、被害につながる可能性は高くありません。 トレンドマイクロのサポート情報にも同じ趣旨の記載があります(最終確認日:2026-09-10)。被害が出るのは、その先でアプリを入れたり、IDやカード情報を入力したりした場合です。
この記事でわかること
- 自分がどの段階まで進んだかの見分け方
- Androidでアプリを入れた・iPhoneで情報を入力したときの手順
- 次に同じSMSが届いたときの備え
どこまで進んだかで変わる対処
対処の中身は、リンクを押したあとに何をしたかで決まります。 押しただけで画面を閉じたなら、やることはほとんどありません。
偽の不在通知SMSは、開いた端末によって誘導先が変わります。IPA(情報処理推進機構)が2021年に出した注意喚起では、次のように整理されています。
- Android:偽のセキュリティアプリなど、不正なアプリのインストールに誘導される
- iPhone:Apple IDや携帯電話会社のIDを入力させる偽のログイン画面に誘導される
Androidは「アプリを入れたか」、iPhoneは「何かを入力したか」が分かれ目です。
スミッシング | 押してしまった後の確認
どこまで進んだかで変わる対処
当てはまる段階のうち、いちばん先まで進んだ行の手順から始めます
| 被害につながる可能性 | 最初にやること | 自分で完結できるか | |
|---|---|---|---|
| リンクを開いただけ インストールも入力もしていない | ○ 高くない(トレンドマイクロ) | ○ ページを閉じてSMSを削除 | ○ ほぼ完結できる |
| アプリを入れた Androidで多い流れ | × SMSの大量送信などの実害 | △ 機内モードにしてから削除 | △ 消せなければ携帯電話会社へ |
| ID・パスワードを入力 iPhoneで多い流れ | × 不正ログインのおそれ | △ すぐにパスワードを変更 | △ 同じパスワードの全サービスも変更 |
| カード番号やギフトカード番号を入力 金銭に直結 | × 金銭被害のおそれ | × カード会社や発行元へ連絡 | × 自分だけでは止められない |
- ※「開いただけ」は、開いたページで何もインストール・入力していない場合です
- ※被害の出方はSMSの種類や端末の設定で変わります(IPA・国民生活センターの案内をもとに整理)
セキュリティくらべ
開いただけの人がやることは3つです。
- 開いたページとブラウザのタブを閉じる
- 届いたSMSを削除する(メッセージアプリに迷惑メッセージの報告機能があれば、報告してから消す)
- 荷物の状況は、通販サイトの注文履歴にある伝票番号を宅配業者の公式サイトに自分で入力して確かめる
開いたページで何か入力した記憶が少しでもあるなら、「入力した」側の手順に進んでください。 氏名や電話番号だけでも、次の詐欺の材料になります。
Androidでアプリを入れたときの手順
最初に通信を切り、そのあとで不正アプリを削除します。 国民生活センターのFAQ(2026年1月13日更新)も同じ順番です。機内モードとWi-Fiオフのあとに、アプリを削除するよう案内しています。
放置した場合の被害は具体的です。滋賀県警察の注意喚起では、不正アプリが入ったスマホから同じSMSが大量に送られるケースが報告されています。SMSの送信料金がかかり続けます。電話番号を変えても止まらず、アプリの削除が必要と案内されています。IPAには、キャリア決済で身に覚えのない請求が発生したという相談も寄せられています。
1. 機内モードにしてWi-Fiも切る
画面上部から操作パネルを引き出し、機内モードをオンにします。機種や設定によっては機内モード中もWi-Fiがつながったままになるため、Wi-Fiもオフにします。
2. 見覚えのないアプリを削除する
「設定」→「アプリ」で一覧を開き、SMSを押した日に入ったアプリを探します。IPAの注意喚起では、不正アプリがセキュリティアプリを装う手口が紹介されています。名前がもっともらしくても、入れた記憶がなければ削除の候補です。削除の方法がわからないときは、国民生活センターの案内どおり契約中の携帯電話会社に相談します。
3. もともと入れていたセキュリティアプリの有無を確かめる
IPAは、不正アプリを入れさせたあとに携帯電話会社の正規のセキュリティアプリを削除させる誘導も報告しています。以前から使っていたアプリが消えていたら、Google Playから入れ直します。
4. 「不明なアプリのインストール」の許可を取り消す
Google Play以外からアプリを入れるには、ブラウザなどに「不明なアプリのインストール」を許可する必要があります。今回の操作で許可を出していたら、オフに戻します。設定の場所は機種で違います。設定アプリの検索欄に「不明なアプリ」と入れると見つけやすくなります。
5. Google Playプロテクトの状態を見る
Playストアアプリの右上にあるプロフィールアイコンから「Play プロテクト」を開きます。「Play プロテクトによるアプリのスキャン」がオンになっているか確認します。Googleのヘルプによると、Playプロテクトは Google Play以外から入れたアプリも確認の対象です。有害なアプリを見つけると、通知や無効化、自動削除で対応します。
6. 料金と送信履歴を確認する
携帯電話会社の会員ページで、SMS送信料とキャリア決済の利用明細を確認します。メッセージアプリの送信済み一覧に、自分が送っていないSMSがないかも見ます。身に覚えのない請求は、携帯電話会社に連絡します。
初期化するかどうかの判断
国民生活センターとIPAはどちらも、より安全な対応として端末の初期化を挙げています。IPAは、戻すバックアップに感染前のデータを使うよう注意しています。次のどれかに当てはまるなら、初期化を選ぶ判断が妥当です。
- 削除したアプリがどれだったか特定できない
- 削除したあとも、送った覚えのないSMSの送信が続く
- ネット銀行や決済アプリを同じスマホで使っている
iPhoneで情報を入力したときの手順
入力したIDのパスワードを、今すぐ変更します。 iPhoneでは不正アプリより、偽のログイン画面での入力が被害の入口になります。
IPAの注意喚起で紹介されているiPhone向けの流れは次のとおりです。
- Apple IDや携帯電話会社のID(au IDなど)とパスワードを入力させる
- 続けてギフトカードの番号やクレジットカード情報を求める
IPAは、認証コードまで入力すると被害につながりやすくなるとも指摘しています。
1. 入力したIDのパスワードを変える
Apple IDは、iPhoneの「設定」でいちばん上の自分の名前をタップし、パスワードの変更に進みます。メニューの名前はiOSのバージョンで少し違います。携帯電話会社のIDは、各社の公式サイトか公式アプリから変更します。
2. 同じパスワードを使っている他のサービスも変える
警察庁は、フィッシングで盗まれたIDやパスワードを使っている全てのサービスでパスワードを変更するよう案内しています。変えるサービスが多いときの優先順位は、パスワード漏洩の警告が大量に出た時の直す順番にまとめています。
3. 認証コードの扱いを見直す
Apple IDの2ファクタ認証がオンになっているか確認します。2ファクタ認証があれば、パスワードだけではログインを通しにくくなります。そのかわり、届いた認証コードをSMSのリンク先に入力すると守りが外れます。 認証コードを求める画面がSMSのリンクから開いたものなら、入力しないでください。
4. 見覚えのないログインと請求を確認する
自分の名前の画面を下に進むと、同じApple IDでサインインしているデバイスが並びます。知らない端末があれば削除します。App Storeの購入履歴とキャリア決済の明細にも、身に覚えのない請求がないか確認します。
リンク先で何かのアプリを入れさせられた場合は、トレンドマイクロの案内どおり、そのアプリを削除します。
IDやカード情報を入力した後の連絡先
お金に関わる情報を入れたなら、自分で調べるより先に発行元へ連絡します。 補償や利用停止は、連絡が早いほど間に合う可能性が上がります。
- クレジットカード番号:カード会社に連絡し、利用停止と再発行を相談する。警察庁は、カードの不正利用に対してカード会社が補償制度を設けていると案内しています
- ネット銀行のIDや暗証番号:銀行に連絡する。不正送金には金融機関の補償制度があります(警察庁)
- ギフトカードの番号:そのギフトカードの発行元に連絡する
- キャリア決済の請求:携帯電話会社に連絡する
どこに相談すればいいか迷ったら、次の窓口が使えます。
- 消費者ホットライン「188」(国民生活センターが案内)
- 警察相談専用電話「#9110」
- 実際に被害が出ていれば、最寄りの警察署か警察のオンライン受付窓口(警察庁が案内)
届いたSMSの画面と開いたページのURLは、スクリーンショットで残しておきます。相談の場で状況を説明しやすくなります。
次に届いたときの確認方法
SMSのリンクは押さず、荷物の状況は自分で公式サイトを開いて確かめます。 滋賀県警察も、メッセージ内のURLにアクセスしないこと、アプリは公式ストアから入れることを予防策に挙げています。
- 伝票番号は、通販サイトの注文履歴や手元の控えから取る。SMSに書かれた番号は使わない
- 宅配業者のサイトは、ブックマークか公式アプリから開く
- Androidは「不明なアプリのインストール」を許可したままにしない
- 家族には「荷物のSMSは押さずに公式アプリで見る」の1点だけ伝える
見分け方を細かく覚えるより、SMSから入らないと決めておくほうが確実です。 文面の見分け方を知りたい人は、フィッシング詐欺の見分け方に手口の特徴をまとめています。
セキュリティアプリで防げる範囲
セキュリティアプリの役割は、押してしまったときに危険なページの手前で止めることです。 入力し終わった情報を取り消す機能はありません。
Androidには無料のGoogle Playプロテクトがあり、アプリの確認はここで受け持てます。専用のセキュリティアプリは、SMSやアプリ通知に含まれるリンクを確認する機能を足す位置づけです。
ウイルスバスター モバイル(トレンドマイクロ)でできること(最終確認日:2026-09-10)
- Android版の機能:「メッセージスキャン」「詐欺/危険サイトをブロック」「アプリスキャン」「決済保護モード」
- iPhone版の機能:「メッセージスキャン」「詐欺/危険サイトをブロック」。アプリスキャンと決済保護モードはiOSでは使えません
- Android版の詐欺対策は、受信したSMSやアプリ通知に安全でないリンクが含まれていないかをチェックします。危険の可能性があるURLを見つけると「不審なSMSを検出」と通知されます
公式サイトの記載では、ウイルスバスター クラウドは1つのライセンスで最大3台まで守れます(1台にOSがひとつの場合)。対応OSはWindows・Mac・Chromebook・Android・iOS/iPadOSです。ダウンロード版の通常価格は、1年版7,480円・3年版17,930円です(税込・最終確認日:2026-09-10)。
弱い点も書いておきます。
- Android版の詐欺対策は、ユーザー補助とSMSの権限を許可しないと動きません(トレンドマイクロのサポート情報)
- 危険サイトの判定が間に合わない、作られたばかりの詐欺サイトは止められない場合があります
- 無料のPlayプロテクトと違い、年単位の費用がかかります
同じ用途の製品はほかにもあります。ESETは2025年10月の発表で、Android向けに「リンクスキャナ」を搭載したと案内しています。SMSやSNSで受け取ったリンクを、開く前にブロックする機能です。製品ごとの違いはAndroidにウイルス対策は必要かで比べています。
公式サイトには30日間の無料体験版があり、利用にクレジットカードの登録は要りません。体験期間が終わっても、自動で有償版に切り替わることはないと書かれています(最終確認日:2026-09-10)。
家族のスマホとパソコンをまとめて見ている人、SMSのリンクを押してしまったことがある人に向く選択肢です。
よくある質問
Q. リンクを押しただけで、スマホの中身を抜かれましたか。
トレンドマイクロのサポート情報では、URLを開いただけで被害につながる可能性は高くないとされています。開いたあとにアプリを入れず、何も入力していなければ、ページを閉じてSMSを削除すれば足ります。
Q. 電話番号が相手に知られたのではと心配です。
電話番号は、SMSを送られた時点で相手が持っている情報です。今後も似たSMSが届く前提で、リンクを押さない習慣に切り替えてください。
Q. 知らない人から「あなたの番号からSMSが来た」と連絡がありました。
自分のスマホから不正なSMSが送られている可能性があります。滋賀県警察が注意喚起している状況と同じです。Androidなら「アプリを入れたときの手順」を1から進めてください。
Q. iPhoneでも不正アプリは入りますか。
IPAの注意喚起では、iPhoneは偽のログイン画面に誘導される流れが紹介されています。入力もインストールもしていなければ、Androidのような削除の手順は要りません。
こんな人におすすめの動き方
- 開いただけの人:ページを閉じる→SMSを削除→荷物は公式サイトで確認。ここで終わりです
- Androidでアプリを入れた人:機内モード→アプリを削除→料金と送信履歴の確認→初期化の判断
- iPhoneでIDを入力した人:パスワード変更→同じパスワードのサービスも変更→ログインと請求の確認
- カード番号を入力した人:カード会社への連絡を最優先
- 家族のスマホを見ている人:「不明なアプリのインストール」の許可を確認→リンクを確認するアプリを検討
押した時点で終わりではありません。自分が進んだ段階の手順から始めれば、被害を止められる場面は残っています。
※料金・条件は執筆時点のものです。最新は各公式でご確認ください。
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参考にした情報
- 独立行政法人国民生活センター 消費者トラブルFAQ「宅配荷物の不在通知のURLを開き、提供元不明のアプリをインストールしてしまった」(2026年1月13日更新・最終確認日:2026-09-10)
- IPA 独立行政法人情報処理推進機構「宅配便業者に加えて通信事業者をかたる偽ショートメッセージサービス(SMS)が増加中」(2021年12月22日・最終確認日:2026-09-10)
- トレンドマイクロ「ウイルスバスター クラウド」製品ページおよびサポート情報(詐欺対策機能・偽SMSへの対処方法)(最終確認日:2026-09-10)