子どもがVPNでフィルタリングを外す|気づき方と止め方
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最終確認日:2026-10-26
ブロックしたはずのサイトを、子どもが普通に見ている。調べると、スマホに見慣れないVPNアプリが入っていた。こうした相談の多くは、「アプリを自由に入れられる状態」を閉じれば止まります。 VPNそのものを追いかけて消すより、追加の入口を承認制にするほうが確実です。
先に結論を書きます。まずスマホのVPN表示と設定画面で、VPNが入っているかを確かめてください。入っていたら取り上げる前に理由を聞き、そのあとアプリの追加を保護者の承認制に切り替えます。
VPNで外れる制限と外れない制限
VPNで外れやすいのは、家のルーターなど「回線の途中」でかけている制限です。VPNは通信を暗号化して、別の場所にあるサーバーを経由させます。回線の途中から見えるのは「VPNのサーバーにつないでいる」ことだけで、どのサイトを開いたかは見えません。そのため、ルーターや回線側のフィルタは中身を判定できなくなります。
一方で、スマホやパソコンの中で働く制限は、VPNをつないでも効き続けるのが基本の仕組みです。iPhoneのスクリーンタイムや、端末に入れる保護者機能アプリがこちらに当たります。
| 制限のかけ方 | 例 | VPNの影響 |
|---|---|---|
| 回線の途中でかける | ルーターの保護者機能・DNSのフィルタ | 外れやすい |
| 端末の中でかける | スクリーンタイム・ファミリーリンク・保護者機能アプリ | 原則として効き続ける |
ただし端末の中の制限にも抜け道はあります。別のブラウザを入れる、ブラウザからログアウトする、といった方法です。後半の「止め方」はこの抜け道もまとめて閉じる順番で並べています。
VPNを使っているかの見分け方
いちばん早いのは、画面上部の表示と設定画面を見る方法です。子どもに黙って端末を調べるより、一緒に画面を開いて確かめるほうが、あとの話し合いがこじれません。
- iPhone・iPad:画面上部に「VPN」の文字が出ます。「設定」の「一般」にある「VPNとデバイス管理」で、入っているVPNの名前を確認できます
- Android:通知領域に鍵のマークが出ることが多く、「設定」のネットワーク関連の項目にVPNの一覧があります(メーカーにより場所が違います)
- Windows:「設定」の「ネットワークとインターネット」に「VPN」の項目があります
アプリの一覧に「VPN」「Proxy」「Secure」などの名前が入ったアプリがないかも見てください。iPhoneのVPN表示の仕組みはiPhoneのVPNをオフにできない|マークの消し方で詳しく扱っています。
アプリがなくてもすり抜けている場合
アプリが見当たらなくても、ブラウザの拡張機能やWebのプロキシサイトで同じことができます。プロキシサイトとは、別のサイトを中継して表示するWebサイトです。パソコンのChromeなら、拡張機能の一覧に見慣れないものがないかを確かめてください。拡張機能の見分け方は危険なChrome拡張機能の見分け方|入れる前の7チェックにまとめています。
取り上げる前に聞いておくこと
VPNを見つけても、すぐに削除する前になぜ入れたのかを聞いてください。理由によって、閉じるべき穴が変わるからです。
- 見たいサイトが制限に引っかかっていた
- 友だちに「通信が速くなる」「ゲームが有利になる」と聞いた
- 広告で見かけた無料アプリを何となく入れた
1つ目なら、そのサイトだけ許可するという解決もあります。2つ目と3つ目なら、無料VPNの中には運営元がはっきりしないものがあることを一緒に確認する機会になります。通信をまるごと預ける道具なので、どこの会社が作ったか分からないアプリは避けたほうが安全です。無料VPNの注意点は無料VPNは危険?有料との違いと安全な選び方を冷静に解説で整理しています。
すり抜けを止める4つの順番
上から順に設定してください。1番だけで止まる家庭がほとんどで、2番目以降は残った穴を閉じる作業です。
1. アプリの追加を保護者の承認制にする
VPNアプリを入れられなければ、アプリ型のVPNは使えません。追加費用もかからないため、最初にやる設定です。
- iPhone・iPad:「承認と購入のリクエスト」をオンにします。Appleのサポートページによると、設定アプリの「ファミリー」から子どもの名前を選び、「アプリとウェブサイト」の「制限」から設定できます。アプリの対象年齢に関係なく、ダウンロードの前に保護者の承認が必要になります
- Android:Googleファミリーリンクで、新しいアプリの入手に保護者の承認を求める設定にします
- Windows:子どもは管理者ではない「標準ユーザー」のアカウントで使わせます。VPNソフトはインストールに管理者の許可を求めるものが多いため、入口を狭められます
すでに入っているVPNアプリは、承認制にしたあとで子どもと一緒に削除してください。先に消すと、承認制にする前に入れ直されることがあります。
2. ブラウザの抜け道を閉じる
拡張機能やプロキシサイトは、ブラウザの設定で狭めます。
- Androidのファミリーリンク:Googleのヘルプによると、管理されたアカウントでChromeにログインしているとシークレットモードがオフになります。サイトの制限は「承認済みのサイトのみ許可する」まで強められます
- iPhoneでChromeを使う場合:同じヘルプは、子どもがChromeからログアウトすると、ファミリーリンクの設定がかからない状態になると注意しています。iPhoneではスクリーンタイムでWebを制限するほうが確実です
- Windows:Microsoft ファミリーセーフティのWebフィルタはEdgeだけで働き、ほかの主要ブラウザはブロックされます。Chromeを使っている子どもは、この仕様を知らないと「設定したのに素通り」になります
3. 家のルーターでVPNの通信を止める
ルーターの機種によっては、保護者機能でVPNの接続や特定のサービスを止められます。家のWi-Fiにつながる全端末にかかるのが長所です。ただしスマホがモバイル回線に切り替わると、この制限はかかりません。 対応しているかどうかは機種で大きく違うため、ルーターの説明書で確認してください。
4. 端末の中で働く保護者機能を足す
1〜3番は無料ですが、管理画面がOSごとに分かれます。子どもがiPhoneとWindowsパソコンの両方を使う家庭では、設定の漏れが出やすくなります。そうした家庭は、複数のOSを1つの画面で見られる保護者機能アプリを足す方法があります。
子どものVPN | すり抜けを止める
4つの止め方の比べ方
1番だけで止まる家庭がほとんどです
| 手間 | 止められる範囲 | 費用 | |
|---|---|---|---|
| アプリの追加を承認制 OS標準 | ○ 設定画面のみ | ○ アプリ型のVPNを入れられない | ○ かからない |
| ブラウザの抜け道を閉じる OS標準 | △ ブラウザごとに設定が要る | △ 拡張機能・プロキシを狭める | ○ かからない |
| ルーターで止める 機種による | △ 対応機種と設定の知識が要る | △ 家のWi-Fiの中だけ | ○ 対応機種ならかからない |
| 保護者機能アプリを足す 有料 | △ 子どもの端末に入れる必要 | ○ 複数のOSを1画面で見られる | × 年額の費用がかかる |
- ※どの方法でも、すり抜けをゼロにできるとは限りません。話し合いとあわせて使ってください
- ※仕様は変わることがあるため、最新は各公式でご確認ください(最終確認日:2026-10-26)
セキュリティくらべ
保護者機能アプリを足すならノートン ファミリー
OSが混ざる家庭が足すなら、ノートン ファミリーは候補になります。ノートン公式サイトによると、Web利用の監視・検索した言葉の確認・利用時間の制限が、Windows・Android・iOSで使えます。ブロックしたサイトに子どもがアクセスしようとすると、保護者にメールで通知が届きます。アプリの監視(入れたアプリを把握し、使うアプリを選ぶ機能)は、WindowsとAndroidが対象です。
注意点は3つあります。
- 子ども側の端末がMacだと使えません:公式サイトに、MacとWindows 10 Sモードはサポート対象外と書かれています
- iPhoneではアプリの監視が対象外です。iPhoneのアプリ追加は、1番の「承認と購入のリクエスト」で止めてください
- 30日間の体験版は支払い方法の登録が必要です。公式サイトによると、期間中にキャンセルしないと終了時に請求が発生します
料金は、単体で年額4,480円(税込)と公式サイトに記載があります。ウイルス対策のノートン 360 デラックスとプレミアムには、ノートン ファミリーが付属します。ウイルス対策も一緒に見直したい家庭は、360のプランで比べると契約を1本にまとめられます(最終確認日:2026-10-26)。
監視の範囲が広い道具なので、入れる前に子どもへ伝えておくことをすすめます。黙って入れると、見つかったときに信頼を損ねます。OS標準機能との違いは子どものスマホ見守り|OS標準機能で足りる?ソフトとの違いで詳しく比べています。
よくある質問
Q. VPNを禁止すれば解決しますか アプリ型のVPNは、1番の承認制で入れにくくなります。ただしプロキシサイトや別のブラウザなど、抜け道は1つではありません。設定で入口を狭めつつ、なぜ外したかったのかを話す場を持つほうが長続きします。
Q. 学校から配られた端末でも同じですか 学校の端末は、学校や自治体が管理の設定をしていることが多く、家庭では変更できない場合があります。すり抜けに気づいたら、学校に相談してください。
Q. シークレットモードを使われると履歴が見えませんか シークレットモードで消えるのは、端末に残る閲覧の記録です。Androidのファミリーリンクで管理しているChromeでは、ログイン中はシークレットモード自体がオフになります。仕組みはシークレットモードは家族にバレる?同じWi-Fiで見える範囲で解説しています。
Q. 子どもが高校生になったら外していいですか 年齢で一律には決まりません。Googleのヘルプによると、ファミリーリンクは13歳以上で保護者が管理を止められます。子どもが自分で止めるには、18歳までは保護者の承認が要ります。制限を少しずつ減らす時期を、親子で決めておくと揉めにくくなります。
まとめ
子どものVPNは、見つけた端末から消すよりも、アプリの追加を承認制にするほうが確実に止まります。そのうえで、ブラウザの抜け道を閉じてください。OSが混ざって管理が回らない家庭だけ、保護者機能アプリを足せば足ります。
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