Androidで勝手に広告が出る|原因の見つけ方と消し方
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ホーム画面を開いただけで全画面の広告が出る。通知欄に「スマートフォンをクリーンアップしてください」と何度も届く。Androidスマホでこうした症状が出た人に向けた記事です。
先に結論を書きます。広告の出どころは、Chromeの通知・アプリ・閲覧中のサイトのどれかです。出どころが分かれば、ほとんどは設定とアプリの削除で止められます。 広告に表示された「ウイルスを削除」などのボタンは押さないでください。
この記事でわかること
- 広告がどこから出ているかの見分け方
- Chromeの通知とアプリ、それぞれの消し方
- 原因のアプリが消せないときの判断
広告が出る原因は4種類
勝手に出る広告の原因は、大きく4つに分かれます。 原因ごとに消し方が違うため、最初に種類を見分けます。
1つ目はChromeの通知です。IPA(情報処理推進機構)の注意喚起によると、不審なサイトはCAPTCHA認証を装った画面を見せます。そこで通知の「許可」を押させる手口です。許可したあとは「スマートフォンをクリーンアップしてください」といった偽の通知が届き続けます。スマホの場合、誘導先は不審なアプリのインストールを勧めるサイトです(IPA・2026年3月18日更新)。
2つ目は、無料アプリの中に表示される通常の広告です。そのアプリを使っている間だけ出ます。
3つ目は、アプリの外に広告を出すアプリです。Google Playのデベロッパー向け広告ポリシーは、広告を配信するアプリの外に表示される広告を認めていません。例として、アプリからホーム画面に移ったときに出る広告が挙げられています。ルール違反のアプリがストアの審査をすり抜けた例もあります。
4つ目は、閲覧中のサイトに出る広告や偽の警告画面です。Chromeのタブを閉じれば消えます。
Android | 勝手に出る広告の切り分け
広告の出どころ別の見分け方と止め方
出る場所を見れば、どの原因かの見当がつきます
| 出る場所 | 見分ける手がかり | 自分で止められるか | |
|---|---|---|---|
| Chromeの通知 サイトの通知を許可した | △ 通知欄・ロック画面 | ○ 通知の長押しでChromeと分かる | ○ Chromeの設定で許可を削除 |
| 無料アプリの中の広告 通常の広告 | ○ そのアプリの使用中だけ | ○ アプリを閉じると止まる | △ 有料版にするか削除 |
| アプリの外に広告を出すアプリ Google Playのポリシー違反 | × ホーム画面や他のアプリの上 | △ アイコンを隠す例がある | △ セーフモードで特定して削除 |
| サイトの広告・偽警告 ブラウザの画面内 | △ Chromeの画面の中 | ○ 別のサイトでは出ない | ○ タブを閉じる |
- ※アイコンを隠す例は、ESETが報告したアドウェア(2018年7月以降に42種類のアプリ)によるものです
- ※設定の名前や場所は、機種とAndroidのバージョンで異なります
セキュリティくらべ
広告の出どころを見分ける手順
広告が出た瞬間に、出ている場所を確かめます。 次の3つを上から順に見ていきます。
1. 通知欄に出ているか
通知欄から広告のような通知が届くなら、通知を長押しします。Googleのヘルプによると、長押しで出る設定アイコンから、そのアプリの通知設定を開けます。開いた先がChromeなら、原因はサイトの通知許可です。
2. 全画面の広告か
ホーム画面や別のアプリの上に全画面の広告が出たら、「最近使ったアプリ」の画面を開きます。広告を出しているアプリの名前やアイコンが並ぶことがあります。
ただし、見えているアイコンを信じきらないでください。ESETが報告したアドウェアは、最近使ったアプリの画面でアイコンをFacebookやGoogleに偽装していました。見覚えのある名前でも、広告が出た時期に入れたアプリがあれば疑います。
3. Chromeを開いているときだけか
広告がChromeの画面の中だけに出るなら、閲覧中のサイトが出どころです。タブを閉じて、同じサイトを開かなければ出なくなります。「ウイルスに感染しました」と出て、画面が閉じられない場合もあります。閉じ方は「ウイルスに感染しました」警告が消えないときの見分け方で解説しています。
Chromeの通知が原因のときの消し方
許可してしまったサイトの通知を、Chromeの設定から削除します。 通知の許可はサイトごとに記録されているため、該当するサイトを消せば止まります。
IPAの注意喚起に載っている、特定のサイトだけを消す手順は次のとおりです。
- Chromeの右上にあるメニューボタン(縦の3点)をタップし、「設定」を選ぶ
- 「通知」を選ぶ
- 「アプリ内のその他の設定」をタップ
- 「許可されています」の下にある不審なURLをタップ
- 「データを削除して権限をリセット」をタップ
Googleのヘルプでは、「設定」→「サイトの設定」→「通知」と進む入り方が案内されています。この画面の上部にあるスイッチを切ると、すべてのサイトの通知をまとめて止められます。Chromeのバージョンで表示が変わるため、見つからないときはもう一方の手順を試してください。
届いた通知から直接止める方法もあります。Googleのヘルプでは、迷惑な通知に「登録解除」を選び、「Chromeにスパムを報告」を選ぶ流れが案内されています。
今後は、知らないサイトで通知の「許可」を押さないことが一番の予防です。 IPAも、ブラウザの通知の許可を安易に押さないよう呼びかけています。
アプリが原因のときの消し方
原因のアプリを特定して、設定アプリから削除します。 特定できないときは、セーフモードで切り分けます。
最近入れたアプリを見直す
広告が出始めた日の前後に入れたアプリを思い出します。GoogleのPixelヘルプも、問題のアプリは最近ダウンロードしたものから順に確かめる手順です。
削除はホーム画面ではなく、「設定」→「アプリ」の一覧から行います。ESETの報告によると、アイコンを隠すアドウェアは代わりにショートカットを作ります。ホーム画面で削除しても、ショートカットだけが消えて本体が動き続ける場合があります。
セーフモードで切り分ける
セーフモードで広告が止まれば、原因は自分で入れたアプリのどれかです。 Android公式サイトの解説では、セーフモード中は購入後に入れたアプリが起動しなくなります。
Android公式サイトが紹介している一般的な入り方は次のとおりです(Google Pixel 8の例)。
- 電源ボタンと音量大ボタンを同時に押す
- 表示された「電源を切る」を長押しする
- 「再起動してセーフモードに変更」で「OK」をタップ
機種によって手順が違います。GoogleのPixelヘルプでは、セーフモードにするとホーム画面のウィジェットが消えることがあると注意しています。事前にホーム画面のスクリーンショットを撮っておくと、あとで戻しやすくなります。
セーフモードで広告が出なくなったら、最近入れたアプリを1つずつ削除します。削除のたびに通常どおり再起動し、広告が止まったか確かめます。セーフモードは再起動すれば解除されます。
「他のアプリの上に重ねて表示」の許可を見る
アプリの上に広告をかぶせて表示するには、「他のアプリの上に重ねて表示」の許可が使われることがあります。許可を持つアプリの一覧を開き、必要のないアプリをオフにします。
一般的な場所は「設定」→「アプリ」→「特別なアプリアクセス」の中です。機種とAndroidのバージョンで名前と場所が変わります。設定アプリの検索欄に「重ねて表示」と入れると見つけやすくなります。
ホームアプリと管理権限を確かめる
ホーム画面の見た目が急に変わったなら、ホームアプリが入れ替わった可能性があります。「設定」→「アプリ」→「デフォルトのアプリ」で、ホームアプリが元の機種のものか確かめます。
削除ボタンが押せないアプリは、「デバイス管理アプリ」の権限が有効になっている場合があります。セキュリティ関連の設定の中にある一覧で権限を外すと、削除できるようになります。場所は機種で異なるため、設定アプリの検索欄で「デバイス管理」と探してください。
Google Playプロテクトの状態を見る
Google Playプロテクトは、Google Play以外から入れたアプリも含めて有害な動作を確認する仕組みです。有害なアプリを見つけると警告を出し、無効化や削除をする場合があります(Google Playヘルプ)。
Playストアアプリの右上にあるプロフィールアイコンから「Play プロテクト」を開きます。設定アイコンから「Play プロテクトによるアプリのスキャン」がオンになっているか確認します。初期状態はオンですが、自分でオフにできるため一度見ておきます。
アプリが消せないときの判断
ここまでの手順で止まらなければ、端末の初期化を検討します。 次のどれかに当てはまる場合は、初期化を選ぶ判断が妥当です。
- セーフモードでは止まるのに、原因のアプリが特定できない
- 削除したはずなのに、数日たって広告が再開した
- ネット銀行や決済アプリを同じスマホで使っている
初期化の前に、写真や連絡先をバックアップします。ただし、アプリごと復元するとアドウェアも戻る場合があります。アプリは初期化後に、Google Playから必要なものだけ入れ直すほうが安全です。 初期化の方法が分からない場合は、契約中の携帯電話会社かメーカーのサポートに相談します。
広告の中で押してはいけないボタン
広告に出る「今すぐ修復」「クリーナーを入れる」「ウイルスを削除」は押さないでください。 IPAの注意喚起によると、不安をあおる通知の目的は不審なサイトへの誘導です。
誘導先のサイトでは、次の3つをしないよう呼びかけられています。
- ソフトウェアやアプリのインストール
- 表示された番号への電話
- 個人情報の入力
すでにリンク先でアプリを入れたり、情報を入力したりした人もいるはずです。段階ごとの対処は不在通知SMSのリンクを押してしまったときの手順にまとめています。入り口がSMSでも広告でも、アプリを入れた後と入力した後の手順は同じです。
対策アプリで補える範囲
セキュリティアプリの役割は、入ってくる有害なアプリや詐欺サイトの手前で止めることです。 自分で許可したChromeの通知や、ポリシーに沿った普通の広告アプリまで消してくれるものではありません。広告が出ている今の症状は、ここまでの手順で直すのが先です。
無料のGoogle Playプロテクトがあるため、全員に有料アプリが要るわけではありません。次のような人は、守りを一段足す意味があります。
- Google Play以外からアプリを入れることがある
- 家族のスマホで同じ広告の症状が繰り返し起きている
- 入れたアプリにどんな権限を与えたか、自分で見直す自信がない
ESET HOME セキュリティ エッセンシャル(最終確認日:2026-09-11)
キヤノンの公式サイトでは、Android向けの機能として次の項目が挙がっています。
- 「ウイルスなどのマルウェア対策」
- 「フィッシング対策(ネット詐欺対策)」
- 「セキュリティ監査(インストールアプリの権限をチェック)」
- 「アプリのロック」「アンチセフト(盗難・紛失対策)」「通話フィルター」
この記事の症状に関係するのは、セキュリティ監査です。公式サイトでは、インストールしたアプリの権限をチェックする機能として案内されています。ESETの研究チームは、Google Play上のアドウェアを追跡してGoogleに報告した実績も公表しています。
公式オンラインショップの記載では、対応OSはWindows・Mac・Androidです。ダウンロード版の新規価格は次のとおりです(税込・2025年10月22日の価格改定後)。
- 1台1年:4,750円
- 3台1年:6,050円
- 5台1年:7,350円
スマホ1台だけなら、Android専用の「ESET モバイル セキュリティ」もあります。1台1年3,300円(税込)です。
弱い点も書いておきます。
- 広告を出すアプリを専門に検出する機能は、日本の公式サイトの機能一覧には載っていません(最終確認日:2026-09-11)
- 無料のGoogle Playプロテクトと違い、年単位の費用がかかります
- 作られたばかりの有害アプリや詐欺サイトは、判定が間に合わない場合があります
キヤノンの公式サイトには30日間の無料体験版があります。体験版は製品版と同じプログラムで、製品版に移るときの再インストールは不要と書かれています。
Android向けのほかの製品との違いは、Androidにウイルス対策は必要?標準機能との違いで比べています。
よくある質問
Q. 勝手に広告が出るのは、ウイルスに感染したということですか。
原因によって違います。Chromeの通知やサイトの広告なら、スマホの中に有害なアプリは入っていません。ホーム画面や他のアプリの上に広告が出る場合は、アプリの外に広告を出すアプリが入っている可能性があります。
Q. 広告を一度押してしまいました。
押しただけで、何もインストールや入力をしていなければ、タブや画面を閉じれば足ります。押した先でアプリを入れた場合は、この記事の「アプリが原因のときの消し方」から進めてください。
Q. 広告をブロックするアプリを入れれば解決しますか。
原因のアプリが残ったままでは、症状の元は消えません。先に原因を特定して削除します。広告ブロックをうたうアプリの中に、重ねて表示などの強い権限を求めるものがある点にも気をつけてください。
Q. Google Playから入れたアプリなら安全ですか。
危険は下がりますが、ゼロではありません。ESETの報告では、Google Playで配布された42種類のアドウェアが見つかっています。ダウンロードは合計800万回以上でした(2020年4月更新の記事)。ロック解除から24分後に最初の広告を出す設定の例もあり、入れた直後には気づきにくくなっていました。
こんな人におすすめの動き方
- 通知欄に広告が届く人:通知を長押し→Chromeなら「サイトの設定」→「通知」で削除
- ホーム画面に全画面の広告が出る人:最近使ったアプリで確認→セーフモードで切り分け→「設定」→「アプリ」から削除
- 削除できないアプリがある人:デバイス管理アプリの権限を外す→それでも駄目なら初期化を検討
- 家族のスマホで繰り返す人:重ねて表示の許可を見直す→権限チェックのできる対策アプリを検討
広告の出どころを1つに絞れば、やることは決まります。
※料金・条件は執筆時点のものです。最新は各公式でご確認ください。
あわせて読みたい
参考にした情報
- IPA 独立行政法人情報処理推進機構「ブラウザの通知機能から不審サイトに誘導する手口に注意」(2021年3月9日掲載・2026年3月18日更新・最終確認日:2026-09-11)
- Google「Google Play プロテクト」「Android で通知を管理する」「Chrome で通知の許可・ブロックを設定する」各ヘルプ、Play Console ヘルプ「広告」ポリシー、Android公式サイト「Android のセーフモードの使い方と解除方法」(最終確認日:2026-09-11)
- キヤノン ESET HOME セキュリティ エッセンシャル 機能・価格ページ、ESET モバイル セキュリティ製品ページ、ASCII.jp「ESET、Androidにアドウェア攻撃をしかけるアプリの開発者を追跡」(最終確認日:2026-09-11)